萌え経済学(森永卓郎)を読んで。

萌え経済学

萌え経済学

お断り

うっかり表紙のために買ってしまう人への忠告。
「この本にはイラストは表紙のみ」です。
というわけで、巷でよくある同人誌表紙買いをするひとは手を出さないようにお願いします(笑)

本題

読後の印象を一言で言うと「もったいないなあ」でしょうか。
萌えについての簡単な説明、市場規模、これから注目すべき経済原理はなにか、までをわかりやすく解説しているだけに、残念なのですね。
この本を読むべきターゲットは二つ。
ひとつは理系オタク。
他人にうまく説明する言葉を並べることができない人にとって、この本はどのように萌えを説明すべきかいい参考書となるでしょう。
もうひとつは萌え市場が理解できない人、要するにどこかのシンクタンクに対してです。
本当に萌え市場を分析するにはこのような背景があるんだということを、明確にしているのです。
熟読すれば、本当の萌え市場の市場価値、困難さがまとめられた報告書が来年には完成するのかもしれません。

ところが、この本はどちらに対しても一歩押しが弱いのです。
オタクに売るならもっと萌えイラストを!とか具体的事例を掲載したほうが売れると思います。
シンクタンクなど学術系に売るのならば「表紙」がまずいです。

森永さん、ちょっと欲張りすぎたのかもしれませんね。
ぜひともこの本の改訂版が出るときには
フルカラーによる萌えの具体的解説ページを付与したオタクバージョンと
値段をもっと上げ、より難解な専門用語をつかい、表紙を文字だけ、タイトルは「経済指標に現れない新市場」など、もったいぶれば、より売れるのではないかと。

追伸

この本をよりよく理解するには、電波男の熟読が必須です。
なお森永さん?の武勇伝についてはこちらの記事を参照されるとよろしいかと。
http://hw001.gate01.com/karzu/column/tunderedenpa.html