ネットの属性をわかっていてやっているのだとすれば、非常に狡猾ですね。

この金曜日からネタとして以下内容が流行しだしています。
赤松健 on Twitter: "ち、ちょっと!45万ダウンロード超えてるのに、ラブひな巻末の「アマゾン・アフィリエイト」購入者数がゼロってどういうわけ?!(笑) これじゃテストにならないので、誰か一人で良いから買ってぇ~!(><) #lovehina01 #jcomi"
クリック0じゃ無意味だ、というつぶやきにもとられるこの発言ですが、
裏読みすれば、以下の情報を「特定の顧客」にアピールすることとなります。
・実績ある(この場合知名度など広義の意味も含まれます)電子書籍なら、「無料」であれば数10万ダウンロードを実現可能。
・赤松ブランドの健在度。
・宣伝費をほぼ「無料」で上記実績を実現したこと。
・新規サーバーの導入は必要なく「レンタルサーバー」レベルで実現可能。
・初日のアクセスをとりあえず処理できるノウハウがあること。
・上記つぶやきを「週末」に行ったこと

ここからは、1漫画家ではなく、1経営者としてのセンスが問われることになるのですが、
以下の項目を「特定の顧客」に営業しにいくと予想します。
・1日で45万PVのメディアを作りました、このアクセス数、いくらで「買いますか」
・赤松ブランドは全盛期を過ぎたとはいえ、まだこれだけの数字を出すことができます、いくらで「買いますか」
電子書籍配本サーバーシステム構築ノウハウいくらで「買いますか」
果たして赤松さんは「漫画」を書いている暇、あるのかどうか(笑)

そういえば、ソニーやら、シャープは凄いお金をかけて、電子書籍関連に参入しますけど
いったい、どれだけサーバーにお金を投資していることやら。
次回株主総会で、[某社は数人で電子書籍やっているのに、この投資は適切なのか」と追求しがいがありそうですね。

少なくとも某社が行った100万人集まったら某アイスが・・・の荒唐無稽なプロモーションよりも
「意味のあるデータ」が蓄積できた週末だったでしょう。

追記
広告クリックが無いならないでひとつのテストケースとして重要な情報となりますね。
「今回の広告がユーザー層にあっていない」のかもしれないし
「広告自体がナンセンス」だけだったのかもしれないし。
PDFが動的広告、動的URLに対応していれば
「この広告はクリック数が多かったので、次回はこのタイプに」とか

つーかこのビジネスモデルのクリックURLの中に
「属性データ」が集積される仕組みがあったら楽しみなんですけどねえ。
「Aの漫画とBの漫画」を読む人はCの広告をよくクリックするとか
「Aの漫画でBの漫画を読む人は少ない」とか
Googleやアマゾンなら「絶対」仕込んでいそうな仕組みですけど。
今回のPDF配布形式だと「個人」は特定できないだろうから
「傾向データ」をとる手法があるかどうかが楽しみなんですけどね。

あのつぶやきをあのタイミングで行う赤松さん、マジ策士。

140文字の自虐的つぶやきをきっかけに、数10のニュースBlogが「勝手に」立ちあがり
ネット上をにぎわかし
月曜日以降にJコミに取材が殺到するシナリオが透けて見えるんで。

Googleトレンドでの「Jコミ」結果ですが
ある意味赤松さんの「想定どおり」に動いているんでしょうねえ。

やっぱり考えていたのか

本人のつぶやきをチェックしていたら
拡散率、クリックデータというキーワードが出るあたり
P2Pで拡散しても「ネットにつながっている端末で閲覧」される限り
意味あるデーターがたまっていくシステムなような。